夕食のおかずがどうも一品足りない気がして、特に行先も決めず自転車で出掛ける。たどり着いた東十条(東京・北区)の商店街。そこの古書店で、初対面のお店の方と30分ほど話し込む。古書業界について、読むことについて、コロナウィルスについて。話題が、誰が何処で触ったか分からない商品を扱うことの難しさに及んだ時、ふと自分の口から「あー、でも和本なら洗えますからね」との言葉が飛び出す。
綴じを解いて、丁の折を開き、一枚ずつ水に沈めて一昼夜。翌日水から引き上げて、厚手の紙に挟んでプレスを一昼夜。翌日プレスから外す。折り直し、揃えてこよりで留め、角ぎれを貼り、表紙で挟み、綴じる。
面倒なだけで難しい作業はありません。ただ、表紙の染料や挿絵の顔料が色落ちする可能性も大いにありますので、ご注意をお願いいたします。
今回購入した古書は3点。
名碑と語る / 田近憲三著(二玄社 , 1990.12)
ワープロで私家版づくり : 編集・印刷から製本まで / 栃折久美子著(創和出版 , 1996.11)
彩色 文字の図鑑 : 漢字の生いたち / 友野一著 (さえら書房 , 1959.2)
古書店の名前は「あざぶ本舗」(https://azab-honpo.com/)。東十条銀座商店街の中ほどに在って、買い物のついでに便利。あと、商店街から少し路地を入ったところの「魚料理 泉屋」が、店頭にテーブルを出して、惣菜を販売中。煮物おいしい。「まぐろカツ」もおいしい。
*2020年9月28日の記事を再掲載。リンクが外れてしまい、。もう一度やり直し)